発注前に知っておくべき開発手法ごとの費用特性と最適な選択肢

発注前に知っておくべき開発手法ごとの費用特性と最適な選択肢

スマホが普及されてから10年以上経過した近年においてもスマホアプリ需要は大きく

多種多様な業種の企業が自社アプリ開発を行っています。

そういった背景に合わせてかここ数年の中でも様々な開発手法が生まれ、企業は目的に合う形を自ら選択できるようになりました。しかし、それと同時に非IT事業社による技術選定により専門的な知識が求められるようになりました。

本記事では新しくアプリ開発を検討されている方や、アプリを刷新しようとされている方に対し、とりあえず開発を進めて後で取り返しのつかない大きな落し穴にはまってしまうケースに陥ることを防ぐため、事前に知っておくべき情報として最新の開発手法と各手法のメリデメについての情報をお届けします。

<この記事の結論>

選択する開発手法によって費用面でお得になることや、運用時手詰まりに陥りにくくなるため、それぞれの特性を開発前に知った上で進める必要があり!

各開発手法の特徴は、

  • 「ネイティブ開発」は初期開発費用と保守費用で他の開発手法に劣るが開発自由度が高い
  • 「ノーコード開発」は初期構築のハードルは低いが、ランニングコストが比較的高く、拡張性が低い事から運用開始後に課題が生まれやすい
  • 「Flutter開発」は初期開発費用、保守費用、拡張性に優位性があり特殊な要件がない限りはメリットが大きい

となっています。なぜこのような結論に至るのかより細かく解説していきたいと思います。

このように、大きく変化するアプリ開発のトレンドと開発手法をコスト面や運用面から評価し、自社アプリ開発の検討を進めましょう。

各種開発手法の紹介

まず現在では大きく分けて以下の3種類の開発手法が存在します。

  • ネイティブ開発:iOSとAndroidをそれぞれ開発するオーソドックスな開発手法
  • Flutter(クロスプラットフォーム)開発:iOSとAndroidを1つのコードで開発する手法
  • ノーコード開発:プログラミングなしでアプリを構築できるサービスを利用する手法

注目すべき点として、ここ数年の間に両OSを一括で開発可能なクロスプラットフォーム開発(Flutter)といった手法が新たに生まれています。

日本国内においてクロスプラットフォーム開発が可能な開発会社は国内でもまだ少ないため目にする機会は少ないように感じますが、世界的に多くの企業で採用されている有力な手法なため併せて比較を行いましょう。

各開発手法の詳細な解説をお求めの方は下記リンクを参照ください。

参考:最新トレンドアプリ開発手法比較

何故開発手法の特性を事前に理解しておく必要があるのか

今検討されている方々の多くはおそらく自社の要件が実現できるかといった点以上に初期費用等コストに関する点が気になる箇所かと思います。

そのため、「アプリの開発にはどれくらい費用がかかるのか」、「ノーコードだと安いと聞いた」といった点を気にされる方々が多くいらっしゃるかと思います。

しかし、初期費用だけで判断してしまうと後に大きく後悔する可能性があります。

リリース後サービス展開を続けていく中で、想定以上の費用が発生する場合や、方向転換に伴う追加開発が行えない等、様々な形で課題が顕在化し、最悪作り直しが発生するケースも少なくはありません。

そのため、費用面に加えリリース後の運用や拡張性も含めて検討していく必要があります。

開発手法ごとに一長一短や得意な分野などが異なるので、自社の方針と合致するものを選定することで最終的に費用面の恩恵を受けることが可能となります。

開発手法は後からの変更ができない、または困難なため、慎重に適切な判断を行えるよう各手法の特性を事前に理解しておきましょう。

メリデメで見るアプリ開発手法ごとに押さえておきたい費用特性

昨今求められる機能数はふえてきている、

最適な開発手法を選択することが最大のコストメリット

開発手法は後からの変更ができないため、必ずおさえておかないといけない

まず現在、大きく分けて以下の3種類の開発手法が存在します。

  • ネイティブ開発:iOSとAndroidをそれぞれ開発するオーソドックスな開発手法
  • ノーコード開発:プログラミングなしでアプリを構築できるサービスを利用する手法
  • Flutter(クロスプラットフォーム)開発:iOSとAndroidを1つのコードで開発する手法

そもそもの開発手法それぞれについての情報記事リンク

これらは、開発・保守・移行時にそれぞれメリット・デメリットがあり、どの開発手法を採用するかで費用に大きく影響します。

ではまず、結論からご紹介します。比較しやすい様、表にまとめました。

開発費用保守費用追加開発移行可能
ネイティブ開発
ノーコード開発×
オプションに依存
×
Flutter開発

※「開発」:アプリの新規開発にかかる工数
※「保守」:アプリを稼働させ続けるために必要な対応
※「追加開発」:機能追加時の費用や拡張性
※「移行」:アプリの管理を他の会社の管理

ネイティブ開発のメリット・デメリット

メリット:最もメジャーな開発手法

スマホが登場してから現在まで続く一般的な開発手法のため、対応可能なアプリ開発会社が豊富です。

また、ノーコードはもちろんFlutterも対応できていないような、OSやハードの最新機能がいち早く実装できるのもネイティブ開発のメリットです。

デメリット:両OS対応にコストがかかる

ネイティブ開発の場合、iOSとAndroidの両OSに対応するには、iOSエンジニアとAndroidエンジニアそれぞれの稼働が必要です。

対応するOSが2つになるということは、アプリを2つ開発することと同じなので、その分費用が大きくなってしまいます。そのため最近では、まずiOS版のみをリリースし、反響を見てAndroid版をリリースし、スモールスタートで始めるようなビジネス判断をする企業も少なくありません。

ノーコード開発のメリット・デメリット

メリット①:リリース速度が早く、初期構築費用が安い

用意された機能の組合せやデザインテンプレートの選択のみでアプリを構築するため、1ヶ月〜1ヶ月半という驚異的なスピードでリリースを行えます。

同様に、既存システムの組合せなので、エンジニアの稼働も発生せず、初期構築費用が安いのが最大のメリットと言われています。

デメリット①:ノーコードの落とし穴!継続的にかかる高額なサービス利用料

ノーコード開発は要件の取りまとめや外部のデータベースとの連携などの初期費用のみで、1ヶ月〜1ヶ月半程度でアプリのリリースが可能ですが、その分年間のサービス利用料(≒ランニングコスト)が高額です。

さらに、SNS認証や顧客管理といった機能を利用するには、追加オプション料金がかかり、これは追加する機能ごとにかかります。つまり、このオプション機能の数が増えるほど年間のサービス利用料がより高額になっていきます

近年、アプリ全体のクオリティの高まりから、一般ユーザが求める最低限必要な機能が多くなっているという状況から見ても、オプション機能をつけること前提でノーコード開発を採用しなくてはいけません。

初期構築費用が安く、高速でリリースできる代わりに、年間の利用料が高額になるため、この利用料も考慮して採用を検討しましょう。

デメリット②:「データ移行」がノーコードが持つ最大のビジネスリスク

また、ノーコードサービス自体の提供が終了してしまったとき、提供されている機能やテンプレートではアプリの要件を満たせなくなったとき、アプリをスクラッチで再開発することになります。

これだけでもビジネス的なリスクではありますが、これに加えてノーコードサービスはこれまで貯めたデータの一部や顧客情報を移行することができないケースが多い。つまり、再開発したとしても全く同じビジネス状況を再現することができないのです。

この「データ移行ができない」という拡張性の課題が、ノーコード開発が持つ最大のビジネス的なリスクです。この点を理解した上で、ノーコード開発を採用をしましょう。

Flutter開発のメリット・デメリット

上記にて、Flutter開発ではiOSとAndroidを1つのコードで開発できるとご紹介しましたが、ARなどの高度な機能を開発する場合は、部分的にiOS/Androidそれぞれのネイティブ開発をする必要があるというのも事実です。

しかし、高度な機能が必要なアプリであってもFlutterで共通実装できる範囲は少なくないため、開発効率が上がるという特性は変わらず発揮されます。将来的には、そういった高度な機能も1つのコードで実装できるようになる可能性もあるため、いずれにせよ拡張性が期待できる選択肢です。

どのような機能がネイティブ開発する必要があるかはこちらの記事で紹介しているのでぜひご覧ください。

メリット:コスト・開発速度の面でネイティブ開発に対して優位

Flutter開発は確保するエンジニアのリソースや対応作業も最小限で済むため、開発・保守・追加開発のどのフェーズにおいてもネイティブ開発に対して、コスト面や開発速度の面で優位になります。

運用保守費用削減のために、ネイティブ開発されたアプリをFlutterでリニューアルする企業もあるほどで、近年特に注目されている開発手法です。

デメリット:対応している開発会社の少なさ

Flutterは2018年にGoogleが発表したばかりの新しい技術です。技術トレンドに強い会社が自社アプリで採用しているケースは少なくないですが、受託開発会社としてFlutterに対応できる企業はまだ少ない状況です。

総評:アプリ要件と費用特性を見極めて最適な開発手法を選択しよう

ここまで、ネイティブ開発・Flutter開発・ノーコード開発を費用的な観点で比較し、ご紹介しました。

ここまでの解説からもわかるように、各開発手法それぞれにメリット/デメリットや費用特性があります。

初期開発だけでなく、運用・保守・ビジネス展開までを視野に入れた開発手法選定が、コスト最適化に一番効果的です。

現在の開発トレンドやコスト面など総合的に考慮して、Flutter開発を積極的に採用できるような要件であれば、開発/保守費用・運用面で最適な選択肢になり得る可能性が高いでしょう。

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