最新アプリ開発事情|ノーコード・Flutterのメリットとデメリット

最新アプリ開発事情|ノーコード・Flutterのメリットとデメリット

この記事は、モバイルアプリ開発を検討中の方に向けて、

・最新のモバイルアプリ開発事情

・最新開発手法のメリット/デメリット

についてお届けします。

ノーコードってなに?

「ノーコード」はITエンジニアの人材不足という背景から生まれたもので、プログラミングスキルがない人でもWebアプリ・モバイルアプリを開発できるようするために作られたサービスたちです。

通常(スクラッチ)のネイティブアプリ開発に比べて「開発スピードが速い」という優位性をもっています。

このノーコードサービスは、大きく分けて2種類あります。

①ベンダーがコンサルから初期構築までを請け負ってくれるサービス
②自分たちでノーコードツールを使って構築しなければならないサービス

日本国内で提供されているノーコードサービスは、

①の「ヒアリングを通してツールで構築してまでサポートしてくれるサービス」

が主流となっています。

ノーコードが抱えている課題

ITエンジニアの人材不足を補うために流行ったノーコードですが、その登場から数年経ったいま、いくつかの課題が見えてきました。

この記事ではノーコードの課題を国内の主要なサービスを参考にご紹介します。
海外のノーコード事情や特性については、また別の記事でご紹介します。

現在、アプリ開発にてノーコードでの構築を検討中の方は、採用前に自社の目的や運用スキームが下記のノーコードの特性とマッチするか確認してから判断しましょう。

ノーコードの課題①:ツール利用料以外の金額が発生する

前述の通り、国内ノーコードサービスにおいては、ヒアリングから専門人材が関わり初期構築までを行なってくれるため、ツール費用とは別に初期構築費用が発生します。

また、昨今ではアプリに当たり前に求められてる機能が増えてきているため、追加費用のかかるオプション機能が必須になるケースが多いです。

これにより、アプリ管理の機能が提供されるツールの月額費用が高額になってしまうため、運用保守を踏まえると通常のアプリ開発と同程度かそれ以上のコスト感になる可能性があります。

予算が潤沢にあり、ノーコードサービスが提供する機能で要件を満たせて、追加のオプションが不要なアプリであれば、ノーコードでの構築は悪くない選択肢でしょう。

しかし、これらの条件を満たしていない場合や、新規事業の仮説検証やスモールスタートの事業で導入するアプリを開発したい場合、ノーコードでのアプリ構築はコスト面でのリスクが大きいです。

ノーコードの課題②:導入できる機能に制限がある

ノーコードサービスで使える機能やツールは充実してきてはいますが、やはり用意された機能しか使えないことには変わりがありません。もし用意されていない機能が必要になったとしても、ノーコードサービス側がその機能を新たに開発しない限り使うことはできません。

このように、ノーコードでのアプリ構築の場合、運用保守のフェーズで新たに発生した要件への改修が難しいケースが存在します。

ノーコードの課題③:通常(スクラッチ)のアプリ開発への移行が難しい

そもそも、ノーコードサービスで構築されたアプリはあくまでノーコードサービスの利用料を払っている形でなるため、自社の資産ではなく、サービスの利用をやめればアプリはなくなってしまいます。

つまり、サービス利用を辞めた際にプログラム(ソースコード)やDB構造を提供してくれるわけではないため、移行の際は、ブラックボックス化している動いているアプリをもとに新たに設計して作り直すことになってしまいます。

チェックシートでノーコード適正を見極めよう

ノーコードの採用が適しているかを判断するために、以下の点に当てはまるかチェックしましょう。

当てはまる点が多いほどノーコードに向いていると言えます。

<ノーコード適正チェックシート>

□【重要】予算が潤沢にあり、月額料金を払ってもコストメリットがある

□【重要】アプリの移行を考えていなく、ノーコードアプリで溜めた資産がなくなることに納得できている

□ 要件となる機能が基本機能とオプションの中で充足しているかつ、追加オプションが少ない

□ サポートと連携し、ノーコードツールを用いてアプリを改修できる人材がいる

□ 構築するアプリに対してデザイン等の修正を細かく行なっていきたい

いかがでしたでしょうか?

適正チェックシートの中でも【重要】項目が当てはまらない場合は、ノーコードの採用を見送ることが無難な選択です。

つまり、作り直しを考慮せず、保守コストを大きく上回る売上がある事業のアプリ展開としてであれば、ノーコードの採用を前向きに検討して問題ないでしょう。

ノーコードに適正がない企業は「Flutter開発」を検討すべき

「Flutter(フラッター)」という技術を聞いたことはありますか?

ノーコード開発に適性がないという判断された企業におすすめしたいアプリ開発技術が「Flutter」です。

Flutterとは

Flutterとは、Googleによって開発されたアプリ開発を効率化するためのフレームワークです。

2018年12月にリリースされ、現在も盛んにアップデートが行われており、ITエンジニアたちによる開発コミュニティも活発に動いています。

Flutter特徴:クロスプラットフォーム開発によるコストダウン・スピードアップ

Flutterの特徴でもあり一番の大きなメリットは「クロスプラットフォーム開発」です。

通常、アプリを開発する場合、iOSとAndroidの2種類をそれぞれ開発する必要があります。

そのため、エンジニアもiOSエンジニアとAndroidエンジニアがそれぞれ1人ずつ必要になり、1つのアプリを作るために、iOSとAndroidの2個分のコストと工数がかかることになります。

しかし、この「クロスプラットフォーム開発」は、Flutterの1つのコードだけでiOSとAndroidのどちらでも動作するアプリを制作することが可能なため、通常開発よりもコストを大きく抑えることができ、半分のスピードでアプリを構築できます。

また、この特性は運用保守のフェーズでも大きなメリットとして活きます。

つまり、Flutterとは、

・ノーコードのような機能制限がない
・通常(スクラッチ)開発よりもコストが抑えられる
・通常(スクラッチ)開発より開発スピードが早い

というノーコード開発と通常開発どちらのデメリットも補えるハイブリットな開発手法です。

Flutterを採用したアプリの国内/海外事例

最後に、そんなFlutterを採用して開発されたアプリの事例をご紹介します。

ここまでで述べたメリットを享受するために企業の課題感から採用されたケースや、Flutter自体の将来性から採用されたケースもあります。

Flutterアプリ国内事例①:じゃらん

旅行先の宿やホテルの予約サービス際にである「じゃらん」は、アプリでのサービス提供を複数のサービスで行なっています。

その中の1つのサービスにて、iOS・Androidそれぞれの開発からFlutterに乗り換えました。

Flutterアプリ国内事例②:Green

CMでも見るようになったIT人材向けの求人メディア「Green」では、モバイルアプリエンジニアの獲得に課題を感じていました。

そんな中で、Flutterでのアプリ開発を採用し、Androidアプリをリリースしています。

今後、iOSアプリもFlutterへと移行する予定だそうです。

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