アプリ運営をしていると、「アプリをリニューアルしたい」という要望が社内で上がることがありますよね。
アプリをリニューアルするといっても、
- なにから手をつけていいかわからない
- リニューアルするべきなのか判断がつかない
- 新規開発とどう違うのかわからない
という声をよくお聞きします。
そこで今回は、スマホアプリのリニューアルについてよくあるリニューアルケースや、注意点、新規開発との違いについてご紹介いたします。
アプリをリニューアルするケースとは?
ここでは、主なアプリリニューアルのケースをご紹介します。自社であがった要望と合致しているか確認してみましょう。
1.メイン機能の追加
1つ目は、アプリにおいてメインとなる機能を追加するケースです。
既にある機能の改善やメイン機能に対して利用頻度が多くない機能の追加程度であれば、リニューアルとして大々的に行われるケースはほとんどありません。
決済機能や動画配信機能、AR機能などアプリのコアとなるような機能を追加する際にリニューアルされるケースが多く、アプリやサービスイメージを一新するようなものが多いです。
もし、コア機能追加でリニューアルを検討されている際は、そのアプリが「お客様にどのように使われるようになってほしいのか」という目的を明確にしましょう。新機能を数多く追加しても、その機能の必要性が曖昧だとお客様に活用していただけません。
実際に利用しているシーンが具体的にイメージできるような便利な機能を実装できれば、リニューアル自体が話題になり注目される可能性もあるため、集客効果も期待できます。
2.UI/UX(ユーザビリティ・デザイン)やサービスイメージの改善
2つ目は、ユーザビリティやサービスイメージ改善のためにアプリのリニューアルを検討するケースです。
アプリの使いやすさは、ユーザの利用継続率に直結します。
日常的に触れるアプリは、見栄え的なデザインの綺麗さはもちろんですが、一目見て理解できる情報の配置、特定のアクションをするためにはどこをタップすればいいかという導線配置などユーザビリティがとても重要なため、ユーザビリティに課題がある場合、大幅なリニューアルを行うケースがあります。
また、デザインをカジュアルで親しみやすい雰囲気のものから、リッチで洗練されたものに変えるようなサービスイメージの変更の際にリニューアルが行われるケースもよくあります。
他のユーザビリティ観点では、表示速度や読み込み速度の改善などがあります。
起動やページの表示に時間がかかってしまうと、数秒だとしてもユーザにとってはストレスとなり、活用されなくなってしまいます。
また、ユーザビリティに関連してアクセシビリティを担保することも大切です。利用するユーザによって体験の差がでないようにすることが求められます。
3.技術的負債の解消
3つ目は、アプリの技術的な負債を解消するためにリニューアルするケースです。
技術的な負債が発生するケースはいくつかありますが、実際によく聞くケースとしては、アプリ制作を外注した会社の設計が悪く、その設計の上で改修を重ねていった結果、歪な構成のアプリになってしまい、新しい要望に対応することが難しくなってしまったケースです。
技術的負債の解消を運用保守の中で解消していくことは、運用保守を自社のエンジニアチームが担っていない限り難しいため、アプリを数年運用した後のリニューアルとして行われるケースが多いです。
その際には、現行アプリがどのようになっているかの設計書や仕様書を作成する必要があるため、外部の開発会社を巻き込んでの大規模なプロジェクトとなります。
4. 運用コストを下げたい
4つ目は、アプリの運用コストを下げたいというケースです。
通常、スマホアプリはiOSとAndroidの2種類を準備する必要があり、開発だけでなく運用保守においてもWebアプリの1.5〜2倍のコスト(=工数)が発生します。
最近では、「クロスプラットフォーム開発」という開発手法が台頭してきており、1つのソースコードでiOSとAndroidの2種類のアプリをリリースすることが可能となっています。クロスプラットフォームでは「Flutter」というアプリフレームワークが有名です。
通常のiOS、Androidで作られたアプリを、このクロスプラットフォームアプリにリニューアルする案件が近年増えています。
アプリのリニューアルを成功させるポイント
アプリリニューアルは大規模なプロジェクトになりがちです。
そんなアプリリニューアルをスムーズに進め、成功させるためのポイントを押さえましょう。
1.リニューアルの目的を明確にする
リニューアルではアプリを新規で開発する場合と異なり、既存のアプリの現状分析から始めましょう。
その上で、何の課題を解決するためにアプリをリニューアルするのか、リニューアルの目的を明確にし、リニューアルの方向性を決定しましょう。
目的を明確にしないままリニューアルを始めてしまうと、バラバラな視点の要望をすべて盛り込むようなリニューアルになってしまいます。
例えば、途中で機能を追加したいという要望が社内で生まれても、目的が明確になっていない場合、何が必要で何が不必要かの正しい判断を行えません。
技術的な課題やサービスイメージなどの定性的な意見・要望も把握し、総合的な視点でアプリの現状を分析して、リニューアルの目的や方向性を明確にしましょう。
2.必要のない機能を切り捨てる
目的・方向性が定まったら、現状のアプリで目的や方向性にそぐわない機能やデザインがないかを確認し、精査していきます。
リニューアルの場合、考えなしに「今ある機能はすべてそのまま維持」という選択肢を取ってしまうことが多いです。機能を削るというのはなかなか勇気のいる判断ですが、
「この機能は目的と合っているか」
「本当にこの機能は必要なのか」
を話し合い、よりリニューアルを洗練されたものにしましょう。
3.リニューアルの効果を測定できるようにする
改善されたかを確認するためにはリニューアル前のデータが不可欠です。アプリリニューアル後の効果を比較できるように準備しておきましょう。
アプリのリニューアル後の効果を測定するために、まずは明確なKPI(数値目標)の設定をしてください。アプリでは登録者数・アクティブユーザー数・プッシュ通知の開封数・利用時間などが指標として一般的です。重視したい項目をKPIとして定めましょう。
新規開発とリニューアルの違い
上記の目的の話もそうですが、新規開発とリニューアルでは注意するべき点が異なります。
ここでは、新規開発とリニューアルで異なる作業を解説します。
環境移行・データ移行作業がある
サーバーやデータベースなどのインフラ構成を変えるようなリニューアルの場合、インフラ環境の移行やデータの移行作業が発生します。
本番環境のインフラやデータ更新を移行のために一時停止することもあるため、入念な準備が必要となります。
移行が完了したあとのデータの互換性チェック項目や、失敗時のためのインフラ・データの切り戻し計画を事前に用意することでトラブル時にも対応できるようにしましょう。
既存アプリの導線を考慮する
リニューアルの場合、すでにそのアプリに一定数のユーザが存在します。
使い慣れたアプリの場合、どこをタップすれば目的のコンテンツや機能に辿り着けるか無意識的に体が覚えてしまっています。
リニューアルではそういったユーザたちが極力困らないよう設計やデザインを進めなくてはなりません。
もちろん全く同じ導線で作るべきという話ではなく、既存ユーザが困惑しないよう、メインの機能は既存導線を踏襲したり、どこに何があるのか一目で把握できるデザインにするような工夫をしましょう。
既存アプリの制作会社とは別会社にリニューアルを依頼することは可能
最初にアプリを制作した制作会社とは別の制作会社に、リニューアルのみ依頼することは可能です。その場合、ソースコードはもちろん設計書などアプリの現状把握用の資料を準備する必要があります。
別の会社に依頼する際は、資料を見ながらソースコードを読み解いていく作業が発生するため、スムーズにリニューアル作業を進めてもらうためにもアプリの現状資料はとても重要です。スタートで認識を誤ってしまうと大きなトラブルにも繋がるので、関連する資料は必ず作成・共有しましょう。
Flutterを用いたリニューアルで保守料のコストダウンも検討しよう
ここまでアプリリニューアルの話をしてきましたが、既存のアプリのリニューアルをするのであれば、Flutter開発でのリニューアルを検討してみましょう。
Flutter開発とは、iOSとAndroidを共通のコードで開発できる手法です。基本的にそれぞれのOSごとにコードを書く必要がなく多くの部分が共有できるため、要件次第ではありますが、初期開発費用はネイティブ開発に比べて30%程度軽くなると言われています。また、コードの共通化は保守的な観点でメリットがあります。
こちらの記事でFlutte開発について解説していますので、ぜひ読んでみてください。






